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天神祭も終わり、本格的な夏を迎えましたが、区民の皆様におかれましては益々ご健勝の事と心よりお慶び申し上げます。また、平素は木下吉信の議員活動にご支援ご協力を賜り、厚く御礼申し上げます。


民主党政権になって初めての国政選挙(参院選)が行われました。衆院では多数派でも参院では少数派という自公政権以来のねじれた状況での国会運営がスタートする事となりました。
今回の参院選での民主党の敗因は、管首相の消費税に関する発言のブレにある事は、言うまでもありません。
特に消費税の還付制度の創設に関して演説場所によって年収300万円と言ってみたり、400万円と言ってみたりで何の議論も行われていないことが党内から暴露されたことが致命的であったと思います。
有権者から見れば鳩山前首相の「最低でも県外・・・」という普天間発言を思い出し、指導力のない迷走する民主党の姿を垣間見たような・・・、そんな印象を持ったのではないでしょうか?
与党・野党を問わず、政治家の発言は重いものです。取り消すことのできない責任を負っていることを改めて痛感しました。


参院選と同日で行なわれた生野区での市議補選。ここでも政治家の発言が物議をかもしました。
発言者は橋下徹大阪府知事。自分が推薦する大阪維新の会の候補者の応援演説の中で「大阪市は市民の税金を食いつぶす白アリ」と発言したのです。
これまで「橋下VS平松」という構図の中で、大阪府と大阪市が対立しているような報道がなされ、現在では橋下知事の「大阪市不要論」とも言える「大阪都構想」が声高に宣伝され、事あるごとに市政運営に対する非難が繰り返されています。
しかしながら、よくよく考えてみると都道府県の知事が傘下の市町村長をやり玉にあげて非難している姿を市民はどう見ているのでしょうか?国の法律に基づいて自治権を確立し市政運営を行っている大阪市に対して感情的なまでに敵意をむき出しにしている知事の言動は首をかしげたくなります。
本来、地方行政府の長たる知事や市長は、定められた法律に基づき、その枠の中で可能な施策を実施して府民や市民の生活環境を整備することが職務であります。
橋下知事が提唱されている「大阪都構想」は地方自治法をはじめとする関連法の改正などを前提としたもので、これらの権限は立法府に籍を置く国会議員に委ねられるものであります。
また、10年後にも導入が検討されている道州制の議論が進められる中で、大阪府だけが大阪市や堺市を解体して大阪都構想に突き進むことは、関西州の創設から離脱を意味することなのか、道州制を推進する意味で必要なステップになるのかよくわかりません。
ただ、大阪府と同様に政令指定都市を抱えた他府県の知事が、橋下知事に同調しているかと言えばそうではなく、むしろ市町村の権限強化を図りながら、都道府県を発展的に解消して広域行政を担う道州制に移行しようというのが大きな流れになっています。
そういう意味では、今後の橋下知事がどのような発言をされるのか、また、その責任の所在についてどのような対応をされるのか注目していきたいと思います。



私はかねてから国・府・市を問わず「10年先に安心して暮らしていける街づくり」を推進することが政治家としての責任であるとの姿勢で議員活動を続けて参りました。
例えば、現在区内で運営されている特別養護老人ホーム(いくとく・丸山荘・阪和荘)に入所しようと思えば3年以上待たなければ入所できません。
10年後、団塊の世代の方々が70歳を過ぎた時、果たしてこの待機期間はどうなっているのでしょうか?今のままの施設数では5年待っても入所できないような状態になるのではないでしょうか?早急な対応が必要であると考えています。
また、高齢者が増えてくると脳梗塞や心筋梗塞、あるいは転んだ際の骨折など急病患者の増加が予想されます。現在、区内にある救急病院は相原第2病院のみで(市大病院は3次救急)市内全体をみても、到底、すべての急病患者を受け入れられる病床数にはなっていないと思います。
これも10年後に向けた大きな課題の一つであります。
このほか、区内の小中学校における引き込もりなどの不登校児童・生徒の増加も深刻な問題です。10年先には、この子達も成人するわけです。
その時に、ちゃんと仕事に就いて社会人として働いているのだろうか?ちゃんと高校は卒業したのだろうか?今の社会環境の中でこの子達の将来に対する施策が手つかずの状態となっています。
また、障害のある児童や生徒に他する施策も後回しになっており、この子達も10年後には成人するわけで、充分な取り組みがなされていません。
このことについては昨年3月、子育て支援の根幹の問題として当時の小渕優子少子化担当あげましたが民主党政権になってその取り組みも鈍化してしまいました。
いずれにしても、小中学校における様々な対応については、子育て支援の観点からさらに踏み込んだ施策の実施が求められています。
保育所の待機児童の解消も必要ですが、本当の意味での子育て支援とは、子どもたちが10年後成人した時に「立派な社会人として送り出せるような社会環境を整備する」ことであり、その為の取り組みが行政に求められているのではないでしょうか?
ある精神科医の話によると、「親友不在」が心の病の原因の一つになっているそうです。大人も子供も孤立化することにより自分勝手な判断基準を確立して、社会への適応性を欠くこととなり、引き込もりや不登校、様々な凶悪事件を誘発しているとのことです。
塾通いやパソコン等のゲーム機で一人遊びをする子供が増え、昔のように学校以外の場所で友達と遊ぶ機会が激減している現状を打破するため、学校のクラブ活動だけでなく、地域のスポーツクラブや様々なサークル活動にも支援策を拡げて活性化させることも必要であると思います。
これらの課題については、それぞれの現状も認識しながら現場に足を運び、一つ一つの要望に応えていく形で責任をもって着実に歩を進めていきたいと考えています。
私は10年先に「阿倍野区に住んで良かったなぁ~」と言ってもらえる街づくりを目指して頑張ります。
いろいろとお目だるい点や不行き届きの点などあるかとは思いますが、引き続きのご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします。
季節的にも向暑の折、区民の皆様におかれましてはお体ご自愛いただきまして、益々のご活躍を祈念申し上げ、ごあいさつといたします。

平成22年盛夏 木下吉信

6月3日に開会された市会本会議で、平成22年度の役員改選議案が審議され、正・副議長、監査委員等の主要役職が決まりました。
議長には荒木幹男氏(62歳・西淀川区)が、副議長には勝田弘子氏(71歳・城東区)、監査委員には木下吉信氏(48歳・阿倍野区)と高橋諄司氏(62歳・港区)がそれぞれ選任されました。
監査委員に選任された木下吉信氏は48歳。別表の通り、史上4番目の若さでの抜擢となりました。

監査委員 地方自治法第195条に基づき市長・議長、他の行政委員から独立した執行機関として設置されている。大阪市では有識者から選任された2名と議会から選任された2名の合計4名で構成されている。
職務権限 大阪市の財務に関する監査と住民監査請求による監査などで各部局の予算等が法令や条例に沿った形で適正に執行されているか、職員の勤怠状況は適正に管理されているか等を細部までチェックし、問題があれば勧告し、改善されるまで注視していく。

7月11日に投開票が行なわれた第22回参院選。昨年9月に発足した民主党政権下で行われた初めての国政選挙として注目されましたが、結果は民主党・国民新党の与党が過半数を維持することが出来ず、再び衆・参のねじれ国会がスタートする事となりました。
大阪選挙区では民主党が2人の公認候補を擁立するなど、3議席を10人で争う激戦となりました。特に民主新人のタレント候補として岡部まり氏が出馬した事により、各陣営ともこれまでにない熱い選挙戦を繰り広げました。
木下議員も北川イッセイ氏の選対推進本部長として連日、事務所にはりつき、街宣車の運行計画から推薦ハガキの発送、演説会の日程調整、準備など陣頭指揮に当りました。
結果的には、別紙①の通りこれまでと同じ自民・公明・民主が1議席ずつを分け合いましたが、得票数が示す通り、タレント候補の強さを印象づける結果となりました。
ただ、阿倍野区では民主の2候補が票を分けあう形となった為、北川イッセイ氏(自民・現)が最高得票を獲得しました。
ちなみに24区別の最高得票獲得候補は、石川博崇氏(公明・新)の18区、北川イッセイ氏(自民・現)の5区、清水忠史氏(共産・新)の1区となっています。
また、投票率は別表②の通り3年前の第21回・参院選、昨年8月の第45回衆院選に続いて阿倍野区が市内最高投票率を記録、3連覇を達成しました。

◆村山晋一・阿倍野区長の話
「4月に着任して初めての選挙で市内トップの投票率を記録できた事は、区民の皆さんの政治に対する意識や関心の高さの表れであると受け止め、区政発展に向けた取り組みをさらに充実させていきたいと思います」

阿倍野ベルタを中心とする阿倍野交差点の駐輪場整備を進めてきた大阪市は、9月1日から周辺の駐輪場をすべて有料化し、ベルタ・スポーツセンター前の仮設駐輪場を閉鎖すると発表しました。
これは、阿倍野ベルタ東側のあべの筋側に地下駐輪場が完成したことをうけて実施されるもので、これまで無料で開放されていた阪神高速下の駐輪場もすべて有料化されます。またベルタ・スポーツセンター前の仮設駐輪場は、来春からの公園整備工事に備えて9月1日の有料化と同時に全面閉鎖される事ことも明らかになりました。
現在、阿倍野ベルタ及び交差点周辺の駐輪台数は1日当り約2400台(大阪市調べ)。
一方、今回、整備される有料駐輪場は5ヶ所で約1500台分。地元住民からは「根本的に収容台数が足りないのではないか?」との声もあがっており、説明会でもこの点について質問が集中しました。
これに対し、大阪市は「過去の実績などから有料化した際の駐輪場の利用率は4割程度減少する」と1500台の収容でまかなえるとの答弁に終始しました。
しかしながら、ベルタ周辺の駐輪場事情は、他の駅前駐輪場等とは違い、通勤や通学だけでなく、買い物やスポーツセンターや市民学習センターの利用者のなども含まれることからベルタ在住の木下議員は議会でもこの問題を取り上げました。
※議会での質疑の内容については大阪市のホームページで議事録をご覧ください。(平成22年5月25日、建設港湾委員会・事前調査)
特にスポーツ大会が開催される土・日は仮設駐輪場に収容しきれない自転車が、周辺道路などにあるれている現状について、大阪市の見通しの甘さを厳しく追及しました。
今年4月に施行された「大阪市自転車駐車場の付置等に関する条例」では、10月以降に増築・新築される集合住宅や集客施設に対して駐輪場の設置が義務付けられており、既存の施設に対しても設置に向けた努力義務が明記されいます。
つまり、スポーツセンターや市民学習センターはその努力義務の対象となる施設であり、大阪市が率先して設置に向けた取り組みをすることが求められているのではないか…というのが、木下議員の指摘です。
もし、自転車が収容しきれずに周辺道路にあふれた場合、どう対応するのか?駐輪禁止区域だからといって速やかに撤去できるのか?危機管理の観点からも充分に精査する必要があるのではないでしょうか。
これらの対応が充分でなければ、迷惑するのは駐輪場利用者はもとより地元住民であり、たちまち「迷惑施設」「迷惑施策」となるわけです。
現在、大阪市では買い物客に対する「1時間無料制度」の創設など様々な検討が加えられていますが、スポーツセンター等に対する対応については未定となっています。
今後、これらの地元協議を重ねて理解を得たうえで有料化を実施したいとのことで、担当者の一人は「協議の行方次第では、駐輪場の運営が9月1日以降にズレ込む可能性もある」と示唆しました。

◆木下議員の話
「根本的に駐輪対策の原点は『放置自転車の解消』であることは言うまでもありません。そのあたりのところで役所の思惑と地元の不安が調整できておらず、みんなが納得出きる内容となるように対応を求めていきます」。

この「まちかど広場」は密集市街地における災害時の一時避難所や地域の防災活動の拠点施設として設置されるものです。地域住民が中心となって管理運営する事によって地域の防災意識の向上も促します。
大阪市では密集市街地対策事業として、平成20年から地域を指定して取り組んでおり、昨年設置された東成区玉津地区に次いで市内2例目のまちかど広場となります。
「まつむし広場」と名付けられた今回のまちかど広場は、平成15年まで使用されていた旧環境事業局の詰め所跡地を更地にして再利用するもので、広さは365平方メートル、阪堺上町線・松虫駅から徒歩約1分のところです(松虫通1丁目2の35)。
地元・丸山連合では昨年暮れから設置に向け様々な会議を重ねてきました。
防災倉庫や貯水槽の設置をはじめ、緊急車両が乗り入れ可能な舗装道路の確保など、災害時を想定した検討が加えられました。
また、平時の利用についてもソーラー照明の導入や芝生ゾーンとテラスゾーンを設けるなど、地域の憩いのスペースとしての活用にも配慮されています。
今秋には整備工事に着手し、来年3月に竣工。4月から地元の管理の下でオープンの予定です。
大阪市では密集市街地の指定地域内での広場づくりを進めていきたいとしており、民間土地所有者の協力を要請しています。阿倍野区内の指定地域や条件等は別掲の通りです。


木下吉信議員の後援会組織である「あべの区民友の会」の第33回親睦旅行会が6月17日と23日の2班に分かれて開催されました。今年は北陸・加賀の山代温泉を訪ねる企画で一行は午前8時に阿倍野区を出発。一路、北陸へとバスを進め、昼食後、曹洞宗の大本山・永平寺を参拝、道元禅師によって開かれた座禅修行の道場を見学しました。多くの修行僧が親切に一行を案内してくださり、説明を含め、誘導など手分けして担当してくれました。
その後「御菓子城・加賀藩」に立ち寄り、銘菓「加賀福餅」を試食(伊勢の赤福餅みたいなお餅)、併設されている「日本折紙博物館」では1枚の紙から作り上げられた様々な折紙作品を鑑賞、伝統と創意が織りなす美を堪能しました。
今回の宿泊ホテルは「ホテル百万石」。山代温泉を代表する名宿で今回はその中でも最高ランクの数寄屋別館の「梅鉢亭」に泊まりました。豪華な調度品を配した広い部屋でゆっくりとくつろぎ、1200平方メートルを誇る大浴場では山代の湯を堪能、旅の疲れをいやしました。
午後6時半からの懇親会では地元名物の勇壮な和太鼓ショーを見学、その迫力に圧倒されました。テーブルには百万石自慢の海の幸、山の幸が次々と運ばれ、食べきれないほどのボリュームで、お酒も進みました。
続く各地区の代表によるカラオケ大会では添乗員の仮装パフォーマンスも飛び出すなど、笑いの絶えない懇親会は最高潮に達しました。
2日目は金沢に向けて出発。兼六園ではガイドさんの案内で歴史を学びながら散策。日本三大庭園と言われるだけあって手入れの行き届いた園内は鮮やかな新緑に彩られ、参加者は、美しい景色などを写真に収めたりしていました。
最後に金沢に現存する3つの茶屋街の一つ、「ひがし茶屋街」を訪ね、往時を偲ばせる風情ある町並みを歩きました。
あっという間の一泊二日の北陸の旅。恒例となった木下議員の「車中座談会」も好評で、今回のテーマは橋下知事の「大阪都構想」と「大阪維新の会」について。新聞などで報道されないウラ話などわかりやすく解説しました。
その他、参院選の展望や地域の身近な話題までユーモアを交えながら話すなどなごやかな雰囲気で過ごし、移動時間も有意義なものとなりました。
次回の旅行会は、秋の日帰り旅行。どんな企画で実施されるのか今から楽しみです。

編集後記

■自公政権以来の衆参ねじれ国会。
鳩山前政権時代から積み残されている「政治とカネ」問題の全容解明に期待したい。
特に野党が過半数を持つ参議院での小沢一郎前幹事長の証人喚問は絶対条件。衆議院でも実施されれば民主党政権が国民に対する説明責任を果たす好機となるが・・・。
9月の民主党代表選を控えた管代表の大勝負・・・?!

■ご愛読いただいております小誌も第30号になりました。年2回の発行ですからちょうど15年。身近な話題を中心に皆様に興味を持っていただける区政の問題を中心に掲載して参りました。
各号ともお支えいただいております協賛企業のご協力のおかげです。今後とも皆様のご理解の下、木下議員にもホットな話題を提供していただき充実した誌面づくりに尽力して参ります。これからもよろしくお願いいたします。