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10月1日に自転車の完全有料化が実施された地下鉄・阿倍野駅。
1ヶ月半が経ちましたが、ベルタ前に新設された地下駐輪場の一時利用の利用率は低く、逆にベルタ前路上の不法駐輪が約300台。
相原病院前や周辺路上を含めると400台以上が路上に放置されています。(写真①)

原因は、ベルタ西側の駐輪場が公園整備工事の為に閉鎖された事と、2400台の放置自転車に対して、1500台分の駐輪場しか整備されていない事です。

もちろん、利用者のマナーも問題です。駐輪場(一時利用枠)が空いているにもかかわらず、路上に停めている人の多くは、「皆が停めているから・・・」「ここやったらタダやから・・・」「ちょっとの時間やから・・・」という事のようです。 雨でも降ってくれば、傘をさして自転車で通行する人がいるなど、歩行者との接触事故が予見できるような危険な状態が続いています。

この問題を重視した木下議員は、あべのベルタ管理組合や、大阪市建設局、阿倍野再開発事務所等と協議を重ね、阿倍野筋の道路拡幅予定地に、仮設の有料駐輪場を設置するよう求めました。
(現在、年内整備の方向で話を進めています。)

ただ、整備されても、仮設である事に変わりはなく、道路拡幅工事が始まれば、撤去されてしまうため、抜本的な駐輪対策を考えていかなければ、問題の解決にはなりません。

そこで、行動力のある木下議員は、「駐輪先進都市」と言われる、東京・江戸川区を緊急視察。(視察レポートは裏面をご覧下さい。)

多くの実践例を持つ江戸川区を、つぶさに検証し、阿倍野に対応できる駐輪対策のヒントが見つかりました。

木下議員は、阿倍野駅周辺の有料化前の8月末と有料化後の10月末に江戸川区を訪問。様々な駐輪施設を精力的に視察しました。

現在の江戸川区の取り組みとしては、機械式駐輪場の設置を進めているという事です。駅前等の限られたスペースを有効に活用する為に導入されたとの事ですが、現在では、その場所もなかなか適地が見つからず、地下式の機械式駐輪場を多く導入しているそうです。

最新の水平式地下駐輪場は、ベルタの公園予定地の地下空間に「もってこい!」の駐輪場で、スポーツセンター利用者や買い物客にとっても重宝されること間違いなしとの思いを持ちました。

利用は簡単で、自転車の前輪をセットするだけで、後は、機械が自動的に格納してくれるのです。車の駐車場と同様に、清算後にカードを入れれば、自動的に自分の自転車が出てくる仕組みです。

もちろん、埋設管や地下鉄、地下街等地下空間が無理な場所については、一般道上に白線をひいただけの駐輪場も運営されています。

都営・新宿線・船堀駅では、高架沿いの両側の路上に白線をひいただけの路上駐輪場を視察しました。(約700台)一方通行の道路の片側にきれいに並べられた自転車。
すべて、一時利用専用となっており、料金を支払って日付けの入った荷札をつけてもらえば、どこに停めても大丈夫。

管理人が常に見回り、管理している他、荷札のついていない自転車は、すぐに放置自転車として撤去するそうです。

江戸川区・駐輪対策課の話では、「この路上駐輪場については自治体が設置するもので、道路管理者である自治体がすべての責任を負う事で設置している。」との事でした。 木下議員は、これらの視察データを建設局に持ち込み、今後の阿倍野駅周辺の駐輪対策について具体的な対応を求めました。

局からは、前向きに検討しますとの解答を得たものの、具体的な対応策については、現在、明らかにされていません。