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橋下徹知事の辞職により40年ぶりのダブル選挙となった大阪市長選と大阪府知事選。
11月27日に投開票が行われ、大阪市長に橋下徹氏(維新・新)、大阪府知事に松井一郎氏(維新・新)がそれぞれ圧倒的な強さをみせて初当選を飾りました。
(詳細は2面に掲載)
昭和46年12月に当時の中馬馨市長が急逝されて以降、大阪市長選は年末に近い11月〜12月に行われてきました。
また、大阪府知事選も平成12年2月に当時の横山ノック知事がいわゆる「セクハラ辞職」してから、年明けの1月〜2月に選挙が行われるようになり、いずれも統一地方選からはずれた首長選挙となっていました。
今回、橋下知事が任期を3カ月余り残して知事を辞職し、『大阪都構想の実現』を公約の柱に大阪市長選に転身出馬。
 全国的にも注目されるダブル選挙となり、この時期の選挙としては異例の国政選挙並みの高投票率を記録しました。

橋下市長は、区長の権限強化と特色ある区政運営の担い手として24区長の公募を実施しました。
これは区長公選制に向けた取り組みのひとつで、これまで役所の部長級ポストだった区長のポジションを局長級よりも上の行政職トップの位置付けで区における予算権限を付与する事が特徴です。
任期は4年で年収約1400万円。全国から予想を上回る1460人の応募が寄せられました。
そのうち現職の本市職員は30人、現職区長も19人が応募しました。中には昨年の統一地方選挙で落選した府議や市議も応募しているとの事です。
今後は提出された論文審査と面接試験を行い、当初は4月1日付けで新区長として着任させる予定でしたが、応募者数が予想を上回ったことで、橋下市長は10月までに新区長人事を完了させたいということです。
ちなみに阿倍野区長には61人が応募しており、現職の村山晋一区長も応募しています。

橋下市長は大阪都構想の実現に向けた具体的な制度設計について、松井知事が本部長を務める府市統合本部に委ねる考えである事を表明しました。
とりわけ、市民の一番の関心事である区割り案については、4月以降に順次着任する区長が区民の意見を集約した上で、決めていく方針を明らかにし、「概ね、1年以内に取りまとめる」と議会で答弁しました。
また、道州制との関係については、大阪都が実現しても道州制に移行するタイミングで大阪都も消滅するとの考えを示し、道州制移行後は「大阪」という地名がなくなる事も明らかになりました。

橋下市長のマニュフェストによりますと「外郭団体は天下りの温床となっており、平成23年時点で72ある外郭団体については廃止・民営化・広域化等により全廃します」と記されています。
この中には社会福祉協議会や教育振興公社なども含まれており、「食事サービス」や「ふれあい喫茶」「児童放課後いきいき活動」など地域の皆さんと協働して成り立っている施策も影響が出てくることは必至です。
民営化されたり、廃止されることによってこれまで培ってきた地域のコミュニティーが著しく損なわれるのでは・・・と危惧されています。

橋下市長は1月11日の本会議で「大阪市立の保育所や幼稚園について原則全廃し、その機能を継承する社会福祉法人や学校法人などに委ねる」と答弁しました。
この発言の背景には、現在市内で就学前児童を対象とした保育所や幼稚園の約8割が民間で運営されており、行政が公費より運営するという役割は終えたと考えられているようです。
また、当局の関係者の話では「事業の継承を条件に現在の土地・建物を売却することで財源確保の狙いもある」ということです。
阿倍野区には市立常盤幼稚園や市立高松保育所、市立阪南保育所などがあり、区民の理解が得られるのかどうか、障害児の受け入れ問題など、関係者の間で話題となっています。


昨年11月27日に投開票が行われた『大阪市長選』と『大阪府知事選』。
橋下知事のくら替え出馬や40年ぶりとなったW選挙が全国的にも注目され、この時期の選挙としては異例の高投票率となりました。
結果は、市長選で橋下氏。知事選で松井氏。ともに圧倒的な強さで初当選しました。
選挙後の各報道機関の論評でも、橋下氏の知名度に伴う高い投票率が最大の勝因で「支持政党なし」といわれている無党派層の足を投票所に運ばせた(向かわせた)維新の会が勝利を収めたと結んでいます。
今回のW選挙では橋下氏、松井氏、ともにミナミのアメリカ村など若者の集まる場所を中心に街宣活動を展開、20代や30代の若い有権者に投票を呼びかける戦術が功を奏し、前回比17ポイント以上の高い投票率につながりました。


別表の通り、阿倍野区の投票率は市内24区中、断トツの1位で、4年前の前回市長選に比べて約20ポイントの上昇となりました。実に有権者の3人に2人が投票したこととなります。
また、投票所別の投票率を見ても、すべての投票所で軒並み大幅に増えており、特に1万人以上の有権者が、期日前投票に足を運ばれたというのが今回の特徴です。
投票率は有権者の政治への関心を示すバロメーターです。
高い投票率の下で行われた選挙は、精度の高い民意が示されたものと思います。
24選挙区すべてで現職の平松候補を圧倒した橋下新市長が民意の後押しを受けて、公約の実現にどう取り組まれるのか・・・。
また橋下氏に投票しなかった52万人の有権者に対して、どのように説明され、理解を求めていかれるのか、今後の市政運営が注目されています。

橋下市長は就任直後の記者会見で9月市会で否決された教育基本条例案を2月市会に市長提案で一部修正を加えた上で再提出する意向を表明、教育改革にかける並々ならぬ意欲を示しました。
そこで、主な項目について現在論議されているメリットとデメリットについて列挙してみました。



●多様な人材を登用することで特色のある学校運営が期待できる。
●マネージメント能力のある校長に予算要求権を付与することで独自の学校経営が推進される。
●教員の人事評価について先輩後輩などのしがらみのない公平公正な評価につながる。


●市立学校長や教頭すべてを任期付き公募で対応できるのか?(人材が確保できるのか)。
●教育目標を達成できない等の理由で罷免されることから、無理に結果を残そうとするのではないか。
●教育指導経験のない校長に教職員の指導や保護者への対応が出来るのか。
●校長の価値観などによって学校間格差が生じる。
●校長が変わる度に教育指導方針が変わる可能性がある。



●地域に合った独自の教育が実践できる。
●教職員が教育目標の達成に向けて努力する。


●国の法改正が必要となる。
●自治体ごとに目標の異なる教育を行うことが義務教育の課程において教育の公平性という理念に抵触しないのか?
●知事や市長が変わる度に教育目標が変えられる恐れがあり、政治的な影響を受けることになる。
●目標が達成できなければ罷免される。



●自分の進学したい学校に行ける。(特に部活動など従前の進学予定校に対象クラブがない場合などに有効)


●学力テストの結果公表などにより人気校と不人気校の格差が生じる。
●進学希望者が急増した場合、教室などの施設整備が間に合わない。
●通学区域が広がり、登下校の安全対策やトラブル回避に向けた十分な対応ができない。
●これまでの「地元の学校」という意識が薄れ、学校と地域のつながりが希薄になる。
●地域の子供会活動などに影響が出て、地域のコミュニティーが損なわれる恐れがある。




●学校単位で成績向上に向けた積極的な取り組みが期待できる。
●学校間で競争・切磋琢磨することで市内全域での学力向上につながる。
●子供の学力向上に向けて教員と保護者が連携することで議論する機会が増え、より良い教育環境の整備につながる。


●賢い学校とそうでない学校のランク付けが明らかとなり学校間の過当な競争につながる。
●行政区単位など地域的な教育格差が明らかとなる。
●出身校の学力順位で地域差別やイジメの原因になる恐れがある。



●これまで以上に地域住民が学校に関与することで地域としての教育意識が向上する。
●地域住民の要望に応えるため、学校の情報が広く開示され、オープンな学校運営が期待できる。
●学校関係者の人事評価に関与することでダメ教員を排除するなど、教職員のレベル向上につながる。


●仕事を持つ地域住民が時間的に主体的な立場で学校運営に関わることができるのか。
●一部の学校マニアが関与する恐れがある。
●学校選択制の導入に伴なって地域住民の学校への意識が薄れるのではないか。
●学校長などが人事評価を恐れて地域住民に迎合するような態度になるのではないか。
●ダメ教員などへの人事評価に対しては「評価したのは誰か」などと犯人探しのようなことになるのではないか。

*   *   *   *   *
2月市会では一部修正を加えた上で、市長提案されるとのことですのでお含みおきください。
なお、9月市会に上程された教育基本条例案につきましては、木下事務所に保管しておりますので、希望される方はお気軽にお申し出下さい。


市営住宅の2月分の募集要項が発表されました。
今回募集対象となるのは、市内全域で、空き家のみ合わせて約600戸。そのうち阿倍野区内分は「第一住宅」、「ラポア」、「ビアレ」、「パンセ」、「松崎第一」等で約20戸程度となる見込みです。
募集要項は、2月3日〜16日に区役所や住宅管理センターなどで配付されます。〆切りは2月16日消印有効となっています。
また家族構成に応じて「一般」「単身者」「親子ペア」「新婚・婚約」等に分類され、それぞれ世帯人数に応じた収入基準や条件等が記載されています。木下事務所でも、申し込み書をご用意しておりますので、くわしい事については、木下事務所までお気軽にお問い合わせ下さい。

編集後記

■東日本大震災から間もなく1年
地震・津波・原発事故の重複災害に加えて、政府の対応の遅れを指摘する人災説も・・・。
復興作業も降雪の影響で一向にはかどっていません。
木下議員は雪解けを待ってボランティア活動を再開するとのことです。
今の自分に何が出来るのか?じっくり考えて行動する1年にしたいと思います。

■通天閣は100周年
大阪のシンボルである通天閣が今年、100周年を迎えます。
オープン当時の明治45年(1912年)は、東洋一の高さを誇るシンボルタワーでした。
大阪では、ひらかたパークや吉本興業も今年、100周年を迎えます。
明治・大正・昭和・平成と時代の流れを見守ってきた『娯楽の神様』は、今の大阪をどう見ているのでしょうか?
ちなみに東京では、今年5月に自立式鉄塔で世界一の『東京スカイツリー』が開業します。